TOKYO エプロン・ジャーナル

私のキッチンと暮らしのメモ、365日。 そして時々、ダイエット。

MY OPINION

中国式教育の成功と失敗『TIGER MOTHER』(タイガー・マザー)

まずはじめに、この本は中国式の厳しい教育を子供に果たした母親の、
成功バイブルではありません。
子育ての夢破れた母親の手記でもあります。
IMG_5763

自らをタイガーマザーと呼ぶチュアは、自ら受けてきた中国式の教育を
二人の娘に押しつけます。
「子供には人権がない」と言えるくらいの厳しいものですが、
チュアは、「自分の娘にはその厳しさを乗り越えられる資質がある、
そう思うことが親の愛だ」と信じ、小さな子供には無理と思えるような
難題を次々に与え、それができなければ、
吐き気がするほどの暴言を子供に浴びさせます。

スゴイと思うのは、チュアは教育を「先生」任せにせずに、
彼女自らが遠くの音楽教師の元まで連れていき、
姉妹のピアノとバイオリン練習に立ちあうという点。
これは愛がなければできないことです。
が、子供に理解できず、歯車は次第に狂っていきます。

私が通わせているモンテッソーリ園では、自立心を育てるために、
色々なことを自分たちで決めていかねばなりません。
年に一度の運動会だって、「やる」「やらない」で議論がされるのです。
私は、そのような小さな体験を通して、自分の意見を持ち、
それを人前で話すことができ、
最終的には親元を立派に離れられる
自立した人間に育つのだと信じているので、
チュアの「有無を言わせない」というやりかたには、つらい部分も多くありました。

とはいえ、欧米式の子供に自由を認める「自由放任主義」にも異議があるのも事実です。
子供の自発的な行動を信じたとしても、大方は裏切られる。
自由を与えすぎ、親が積極的に関与をしなかった子供は、
だいたいがこの日本社会の中でさえ、自分の場所を見つけることができません。
25過ぎても親の脛かじり・・・そんな人たちも、やまほど見ています。

やはり、小さい時にはある程度、親が先頭にたち、
子供の道筋をつけてやることが必要だと私は考えます。
訳者の齊藤孝氏も言及していますが、チュアのような厳しい東洋的な教育と、
自由放任の欧米式から、「中庸」の道を見つけることが、
今の私たちにとって大切なことだと、強く感じます。
その中庸のほどは、その人、その子、その家庭によって異なります。
子供の教育やしつけを担っている母親が、
強固な教育の方針を真剣に考えるべきでしょう。

子供の教育には正解はないけれど、自分の中でブレない方針を持ち、
子供を信じて、最終的には「1人で生きていける人間にしたい」と、
この本を読んでますます感じた次第です。
そのブレない方針とは何か、
教育において絶対に譲れないものはなにか、
を考えることがこの夏休み、私への課題です。

外国料理は放送禁止になりました in IRAN

イギリスのDaily Telegraph社が伝えた
Iran bans foreign food from cookery channels
 
という記事を見て、朝から驚きと憤りが混じっています。
バカバカしいにもほどがある。

いわゆる「おふくろの味」的な美味しいイラン料理は、
手間と時間がとてもかかるため、外食産業としては成り立たず、
イランの外食としては、

① ただ鶏肉や羊を焼いた「ケバブ(シシリク)」
② ハンバーガーやピザといった洋もの軽食
③ 一般の人には届かない高級「なんちゃってイタリアン&フレンチレストラン」・・・大概、不味い。パスタがインスタントラーメンの麺であることも。
④ 労働者などが詰める「カラパチ食堂」(カラパチとは羊の内臓と脳みその煮込みシチュー)

4種類だけ。

海外の雑誌やDVDなども禁輸措置が取られ、
衛星放送の受信も違法であるイラン。
一般の若い子たちがイラン国産ハンバーガーやピザからちらりと垣間見る、
世界の料理がテレビで見れなくなるなんて、
本当に馬鹿げているとしか思えない。

でも、こうやって厳しく規制をするから、
若者はあの手、この手を使って、Facebookをやったり、
自由に海外のネットを見るのでしょうね。
インターネットに関していれば、もはや当局のコントロールは
効いていないように感じます。

プロフィール

くろだよりこ

ギャラリー
  • 葱と鴨とクレソンの鍋
  • 大好き中華レストランのデリバリーランチ
  • お気に入りの北インド料理店を見つけた!
  • フィスラーの圧力鍋に感動。
  • 春の七草。
  • 今年のおせち
記事検索
  • ライブドアブログ